J・グリシャム。巨匠ですね。
映画化された作品も多数ありますし、
とても好きな作家です。
原子力潜水艦をめぐる巨額の横領を描いた
「パートナー」は記憶に残る傑作です。
しかし、この辺を境にキリスト教への傾倒が作品にも
表れ出します。
「テスタメント」ではそれが顕著に。
私は宗教を毛嫌いしているので、これでこの作家さんの
作品を読むことも無くなったか~と思ったのですが、
その後、作風もちょっと変わって、以前の様な緻密なプロット
に支えられたリーガル物ではなく、肩の力の抜けた人間臭い
作品で版を重ねます。
ひょんなことから地方の週刊新聞社の若き社主になって
立て直しに奮闘する「最後の陪審員」は気負った感じの抜けた
グリシャムさんの良い面が出た作品でした。
今回は「危険な弁護士 上・下」を読みました。
ちょっと悪だけどとっても人間臭いラット先生が
する読み切りの短編。
自分の弁護はこんな人に依頼したいです。
今後もこの位の作品を末永く書き続けて欲しいなぁ。