ハイテクってなんでしょうね?
技術は日進月歩。
10年前の携帯を見れば明白ですね。
でも、ハイテクが必ずしも良い結果を生むとは限りません。
60年代から改良に改良を重ねられたロシアのロケットソユーズ。
国際宇宙ステーシュン(ISS)への唯一の往復船として活躍中。
シャトルと違って使い捨てなので、オーバークオリティとなる部分
は潔く切り捨て、とにかく堅牢かつ信頼性を追求した設計です。
帰還舟の表面には大気圏再突入の際に表面温度を下げる為の
アブレータと呼ばれる表面コーティングが達されています。
シャトルは京セラ製のセラミックタイルが貼られていましたが、
こちらはエポキシ系の接着剤を塗ったくった様なものです。
融けて炭化して剥離していくと言う野蛮な方式ですが、
確実に表面温度を下げ、不慮の事故も起きにくいのです。
どんな手段であろうと、きちんと仕事をしてくれれば素材や
方法は問わない。要は最先端のローテクなのです。
これは新素材やハイテクを推し進めるより、遥かにロケットと
言うものを理解している方々の仕事です。
この姿勢は私達の普段の仕事にも参考となる多くの示唆を
含んでいるのではないかと思います。
私達の世代は無理かもしれませんが、今コロナウィルスで
大変な苦労をしている子供たちが大人になる頃には
きっと低軌道上への旅行は現実的になっている事でしょう。
宇宙は、未来は希望に満ちています。