エベレスト最高齢登頂を狙ったミン・バハドゥール・シェルチャン氏
がベースキャンプで亡くなったそうで。
三浦のおじいさんに奪われたタイトルを取り返したかったと
いう見出しですが、彼はネパール人なのでチャレンジの理由は
それだけでは無かったのかもしれません。
まあ、しかし、そんな彼の事情はさて置き、登山における記録と
いうのは「地理的」「技術的」の2点です。
年齢に対するチャレンジと言うのは一見、技術的記録に含まれる
感じがしますが、そんなものはTV向けの余興の様なものです。
エイドで登ったかフリーで登ったかはルールという意味で大きな
違いがあります。山にとっても受けるインパクトに違いがある。
これは極地法とアルパインスタイルの違いも同様。
しかし、20歳が登ろうと80歳が登ろうと山にとっては関係あり
ません。
山に全く興味がない人ならいざ知らず、山が好きなら、
酸素を使った7大陸最高峰登頂とか、フィックスを使いながらも
単独を謳っている様なチャレンジ(本人にとっては)にどの程度の
価値があるのか見極める目を持って欲しいなぁと思います。
高所登山と言うのはロジックで完遂出来るとは限らない行為です。
とんなにトレーニングをして、高度順化を完全に行い、天候に
恵まれてもデスゾーンでは持って生まれた弱い部分の因子が顔を
出したりします。それは個人の意思ではどうにもならない。
私の知人も以前、マッキンリーで大変な事態になってしまいました。
そう言う意味で、どんなに慎重に段階を踏んでも、イモトのエベレスト
チャレンジはお茶の間企画とはならないと思うのですよねぇ。