「
「四度目の氷河期」
荻原 浩
夏です。
読書の季節です。
荻原浩という作家さんは、人の心の機微を実に繊細に理解してる
方だなぁ~とつくづく思います。
この作品は氏の一連の著作の中で目立った物ではありませんが、
隠れた名作です。
独りで子育てをしているお母さんやお父さんには是非読んで頂きたい。
それと、上手に少年時代を過ごせなかった方にも。
タイトルからも想像出来ます通り、設定はかなり荒唐無稽です。
しかし、読み進めていく内に、様々なシーンで荻原先生の文体が
染みてきます。
知的で良識のある母親の子育てと、少年がアイディンティを確立する過程を
こういう角度で描けるのは非凡ですねぇ。
夏にお勧めの一冊です。