昨日もバイクに乗りました。
お墓参り渋滞に引っ掛かったりもしながら、
往復2時間程。
バイクは16歳の時から、いつも私のそばにあります。
始めて乗った時も、今も、運転する時は緊張します。
少し判断を間違えれば、死んだり大怪我をします。
今の自分の生活なら、腕か足を骨折してしまえば
簡単に仕事を失うでしょう。
車も有るし、バイクで移動しなければならない理由も
あまりありません。
でも乗ります。正確には乗り続ける。
80年代前半から90年代中盤に掛けての空前のバイク
ブーム。ホンダのCBX400Fが発売されて、SS400
(スーパーストリート400)クラスが設立~鈴鹿で
4時間耐久レースが始まったのが中学に入った頃。
青春をバイクと共に過ごし、峠やサーキットを走って
ずっと、いつまでも、バイクが好きでいると思っていました。
私も、周りの仲間も。そして、全国のライダーが。
でも、そうではありませんでした。
皆、居なくなってしまった。
いつのまにか。
いや、本当は居なかったのだ。最初から。
ブームとはそういうものなのでしょう。
本当に好きな人。バイクの側に愛された人。
そもそも、バイクに乗る運命にあった、そんな人達だけが
残った。
私は多少、数奇な運命を辿りながら、バイクに乗ることを
余儀なくされる人生を送ることになりました。
決して自分の意志だけではなかったのは事実です。
でも、あのブームの陰で、ずっと好きでいると思っていた
バイクの為に死んでしまった友人や、一生歩けなくなった知人、
今も足を引き摺っている取引先の方がいます。
私が五体満足なのは、運が良かっただけです。
ブームには乗ったけれど、バイクは降りた人には全く罪は
ありません。寧ろ、健全で真っ当な判断です。
私も何度もバイクはもう止めようと思いましたし。
唯、本当に心の中の小さな小さな拘りが、あの熱かった時と
その季節に対して大きな代償を払う事になった人に対して
それで良いのか?と訴えてくるのです。
私がどうしても1台のバイクを手元に置いておきたいのは
そんな理由です。
まあ、ちょっとネガティブな話になりましたが、
バイクは扱い方を間違えなければ素晴らしい乗り物です。
登山に対する山と同じで、変わるのはいつも人間の心の
方で。