雨後雨

いつも降っています。日差しがあっても。

用途が違う

 

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「レーシングスライダー」

上の画像のプリンみたいな形をしたやつですね。

まあ、四角だったり三角だったり形はあれこれあります。

硬質な樹脂で出来ていまして、サーキット走行中に転倒した場合、

バイクを滑らせてコース外まで滑走させる目的で装着します。

レースやスポーツ走行で一番危険な事故は転倒したマシンが

コース上に留まってしまい、そこに後続が突っ込む~と言うケース

です。レーシングスライダーはそれを防ぐ為のパーツです。

 

ところが昨今、何を勘違いしたのか、

街乗りバイクで立ちゴケした際の傷や破損防止の為にこれを装着

する方が多々見受けられます。

金属パイプで出来たエンジンガードもそうなのですが、

確かに極低速時の転倒に対して、プロテクターの効果もあります。

唯、それが40km/hでの転倒だったらどうでしょう?

未装着ならステップやハンドルやレバーやペダルと言ったパーツが

自ら削れたり破断したりしながらバイクを1mでも短い距離で停止させて

ガードレールへの直撃や谷底への落下を防ごうとしてくれます。

純正の部品と言うのはその様に設計されています。

ステップラバーを固定するネジ1本まで、入念に選定されています。

まあ、最悪自損事故で済めばまだ救われます。

しかし、スライダーを装着したバイクが道路上を滑走した先に

対向車や歩行者が居たらどうなるでしょう?

立ちゴケで付く傷なんて大したことはありません。

数万円を払えば元通りになる話です。

そんな話と人様の命を秤に掛けるものではありませんね。

 

これを言うと敵を増やしそうですが、

皆さん、車重のあるバイクの扱いに対して甘すぎです。

パワーのあるバイクに対してはアクセルを開けないという選択が

ありますが、車重というのは走り続ける限り負荷となります。

質量というのは絶対で、当然の話として重いバイクは難しいのです。