ロードレース世界選手権はその名の通り世界世界中を転戦して、
そのポイントで年間ランキングを争います。
長い歴史のあるレースです。
私が高校生の頃は、
80cc
125cc
250cc
500cc
の5クラスで開催されていました。
それ以前は50ccや350ccクラスも有りました。
80年代に入ってからは一部を除いて2サイクルエンジンのマシンが
使用されていたのですが、2002年からは4サイクルに移行しました。
4サイクルと言うのは吸気~圧縮~膨張~排気を1セットとして、
クランクシャフト2回転でこの4つの仕事を行います。
2サイクルエンジンは吸気と圧縮、膨張と排気をそれぞれ同時に
行うのでクランクシャフト1回転です。
4サイクルに移行したのを境に世界グランプリは「MOTO GP」と
その呼び名も変わりました。
それと同時に私のヒーローだった2サイクルロードレーサーを操る
トップレーサー達は殆どが世代交代と同時に引退してしまいました。
当然、私の最高峰レースへの興味は失われてしまい、現状のレース
事情やライダーの力量は全く判りません。
しかし、どんなにモーターサイクルが進化しようとも、
主役となるのは常に乗り手とそれを支えるスタッフです。
そして、その人達は常にプレッシャーに晒され、栄光と挫折、
人間臭いドラマに溢れています。
私は本が好きなので、そんな人に焦点を当てたMOTO GPを紹介する
書籍があればと思っていたのですが、ハード面やリザルトに関する
情報はあれこれあっても、中々希望に叶う1冊には巡り合えませんでした。
「MOTO GP 最速ライダーの肖像」
西村 章
しかし、この一冊はそんな私の欲求を満たしてくれました。
MOTO GPライダーの栄光と苦悩に焦点を当てた、
20年に渡る丁重な取材が光る著者にしか書けない内容になっています。
この本のお陰で、私の最高峰レースへの興味はかなり復活しました。
今シーズンの後半戦は毎レースウォッチしてみようと思います。
*日本ではバイク=オートバイですが英語圏では自転車の意味になります。
オートバイはモーターサイクルと言う呼称になります。